忍者ブログ
腐よろず雑記。 感想やラクガキ・小ネタを投下してます。 ZEXALが無事最終回を迎えましたが相変わらずカイト受けを欲しています!!切実!!
Admin  +   Write
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

お題消化なのですが存外に長くなってしまったので小出しにするより書き上げちゃうべきか(*´-ω・)
gdgdやってても進みそうにないので、終わりの目処が立つようならお題ページの方にうpします。

+++


■■注意事項■■

ゼアルからキャラだけ借りてきたようなパロ。
商業誌とかでありがちな設定とありがちな展開。
カイトの扱いが酷い。
キャラ崩壊にも程がある。
Mr.ハートランドがいろんな意味で変態。
ぶっちゃけ奴隷パロ。
奴隷カイトと買主なMr.ハートランド。
舌打ちしちゃうような凛々しいカイトはいません。

何があっても大丈夫という方はスクロールお願いしますです。

11月7日の記事の続きです。







+++

食事を終えると、Mr.ハートランドは電話のため少し席を外すと言って食堂から出て行った。
食堂内にはクリスの他にも食事を終えた食器を片付けるメイドや、ワインのおかわりを尋ねるメイドなど数人の使用人が残っている。
奴隷を買うのは人身売買という意味では決して褒められた行為ではないが、金持ちに買われた彼女らは少なくとも二束三文で娼館に売り払われるよりはまともな生活を送っているのかもしれない。
彼女らが仕事として働いている以上、クリスが口を挟む問題でもない。
使用人という意味ではアークライト家にも存在するし、Mr.ハートランド程の大物ともなるとこの程度の使用人で驚くレベルではないのだろう。
そこへ、小さく電話が震えた。食事とはいえ大事な商談中だ。もちろん携帯端末の電源は切ってあるが、これは特別な回線である。
メイドに一言断って人気のない廊下へ進み電話に出る。
電話の相手は末の弟だった。
「ミハエルか……商談中だと言ってあるだろう」
「すみません兄様。実はお知らせしたいことがありまして」
思慮深いミハエルのことだ、急を要する用件なのだろうと察しクリスは続きを促した。
「実はMr.ハートランドはこれまで何度か闇市で奴隷を競り落としています」
闇市という不穏な言葉に僅かに眉を寄せたが、しかしまるでわからないこともない。
それなりの条件を求めるのであれば、違法ではあるが同時に効率的な手段でもある。
「使用人の数十人では特に驚きはしない。実際それくらい雇わなければこの屋敷は手に余るだろうからね」
「いえ…確かに数も多いのですが、問題なのは数ヶ月前の奴隷につけられた値段です」
闇市で取引される人間は何種類かに分けられる。
第一にこの世に2つとない稀有な美貌を持っている者。所有するだけで財産的価値のある美貌に値段は跳ね上がる。
次に特殊な才能を持っているもの。これも同じだ。希少性の高いものの値段が跳ね上がることは、何も闇市でなくとも共通だろう。
ただ、問題なのは最後の一つだ。
素性に問題があり、本来闇市などに流れるはずのない者。秘密に対する口止め料やその他見返り料などが上乗せされ法外な値がつく。
更にその者がその他の条件も満たしているのなら、なおさらだ。
「まさか……」
「写真や映像の記録は一切残っていませんが、競売参加者の一人から聞き出した外見的特徴から、ほぼ…間違いないかと」
弟からの通話を切って、クリスは信じられないという思いで端末を握りしめた。
別件で動いていたが、まさかこんなところで繋がるとは。思いの外世間というのは狭いものかもしれない。
その奴隷を法外な値段でMr.ハートランドが購入したとなれば、他人に譲るとは考えられない。
必ずこの屋敷のどこかにいるはずなのだ。
もしかすると監禁され、思わず目をそらしてしまいそうな状態なのかもしれない。
とにかく一刻も早く見つけ出さなければ。
弟のように可愛がっていた彼らが失踪して一年。
ずっと探し続けそれでも見つけられなかったのに、此処に来てようやくその足取りがつかめたのだ。
「カイト……ッ!」
クリスはMr.ハートランドに見つからないように、屋敷の奥へと足を踏み入れた。
 
 
 
 
朝の給仕も結局中途半端で、カイトは朝から何となく気持ちの悪さを感じていた。
Mr.ハートランドに夕食に誘われることなど初めてのことだった。
でも自分の立場を考えれば、いくら主人が良しと言えど自分自身の引いた一線を超えることは出来ない。
自分の身が売られるとわかった時にまず考えたのは、自分に一体いくらの値がつけられるのかということだった。
カイトに身売りを提案した人物は、カイトにつけられた値段をそのまま弟のために使うと言っていた。
どう足掻いたところで弟と一緒に暮らすことが出来ない以上、カイトがしてやれることはこれしかない。
高い値を付けられるためにカイトはどんな付加価値にも手を出した。
誘い方も、受け入れ方も、自分を押し殺す方法も覚えた。
求められれば柔らかな笑みを浮かべ、苦痛を伴う性行為にも快楽を示す努力をした。
カイトの外見から用途は愛玩用という分類で出品されたが、カイトは進んで日常生活に役立つ仕事を覚えた。
ただ顔が綺麗なだけよりも、それなりにそつなくこなせたほうが良いに決まっている。
愛玩用の奴隷を買う人間は奴隷にそこまで求める者のほうが少なかったが、少なくとも出品側の謳い文句として値段を釣り上げる要素になる。
カイトにとって重要だったのは、自分がいくらの値になるか。
そしてどのレベルの富豪が買い手となるか。
それだけだった。
その点では、Mr.ハートランドはカイトにとって最高の条件を持ちあわせていた人物である。
お金さえ持っているのなら、どんな扱いを受けても構わない。
カイトは人以下のところまで落ちたのだ。人並みの生活などとうに捨ててきた。
それなのにカイトを買ったMr.ハートランドという男はまるでカイトを人であるかのように扱うのだ。
もちろん大金を出して購入した奴隷である以上、愛玩用であればそばに置き、ペットのように可愛がることなど想定内である。
ところが、今朝の男の言動はペットに対するそれとは微妙に違っていた。
本来、奴隷に選択肢など無いのだ。
どんな命令であれ、主人の命令には従わなければならない。
最初から男がカイトに命令していたら、カイトは男と共に夕食を共にしていたのかもしれない。
けれども、男はカイトに選択肢を与えた。
カイトはある意味ではカイトを買った男よりも、カイト自身が奴隷でしかないことを肝に銘じていた。
奴隷が主人と食事を共にするなど、聞いたことがない。
二度目の問いかけは命令を含んでいたが、それでもなお男はカイトに選択のチャンスを与えていた。
カイトは自らの奴隷という立場を忘れたことがないからこそ、再三に及ぶ男の誘いを断ったのだ。
しかし今にして思えば、命令をほのめかされた上でカイトが立場を重んじる余り断ったという行為自体が、本来奴隷にあるはずのない選択肢以外の何物でもないのでは──。
ならば、どうするべきだったのか。
男の言うとおり、まるで自分が普通の人間であった頃のように、誰かと食事をするべきであったのだろうか。
普通の生活など捨てた。
奴隷の身分まで堕ちたカイトを男は物のように手に入れた。
その時点でカイトは人間ではない、男の数ある所有物の一つでしかない。
なのに何故単なる物と食事をしたがる。
何故、奴隷の自分をまるで人間のように扱う。
どうして、腫れ物を扱うように……薄い硝子細工にでも触れるかのように扱うのだろうか。
この屋敷にあるものは全て男の所有物なのだ。
触れたければ触れればいい。壊したければ壊せばいい。
そうしたところで誰に咎められるわけでもない。
何でも自由に出来る物ばかりのはずなのに。
カイトは与えられた自室のベッドへ腰掛けたまま、ぐるりと視線を巡らせた。
広い屋敷だからなのかもしれないが、奴隷が一人部屋を与えられているのである。
それもこの屋敷で働いている全ての奴隷が同じ待遇なのだ。少しでも油断すれば、自分が金で買われた身分であることを忘れてしまいそうになる。
もちろん、屋敷の他の広間や食堂など主人の生活圏に比べたらその差は歴然だ。
しかし奴隷の部屋にしては高い天井。汚れのない綺麗な壁紙。ふかふかの絨毯。
よもやMr.ハートランドほどの大富豪ともなるとこれでも最低水準の部屋なのだろうか、もしそうだとすれば、それ程までに金銭感覚がずれているのかと背筋が薄ら寒くもなる。
何よりこのベッド。
男の寝室にある広い寝台と比べれば広さもクッション性も雲泥の差ではあるものの、そこらの安宿なんかより遙かに良い物なのである。
まさか男は奴隷が何であるかを知らないのではと馬鹿らしい懸念まで抱きそうになるほどだ。
今カイトは手持ち無沙汰である。
常日頃簡単な給仕は行うが、それは屋敷に男と使用人しかいない時のみだ。
来客が来ている場合、カイトは自室から出ることを許されていない。
それは男に言われたからではなく、カイトの素性の問題である。
カイトを買った男はカイトの素性を知らされていない。幸か不幸か、落ちる前のカイトと男に面識は無かった。
それでも、男の家を訪れる客はその限りではない。
客の中にはもしかするとカイトのことを知っている人間がいるかもしれない。
カイトが不用意に屋敷内をうろつき、誰かの目に触れることがあってはならないのだ。
何もやることがないという状況は苦手だった。
意識して無心になっているつもりでも、どうしても余計な思考が頭をよぎり、色々なことを考えてしまう。
ふと思い出したのは数ヶ月前の記憶。
カイトが男に買われた日のことをカイトは今でも鮮明に覚えている。
眼の前に広がるのは目に痛みを覚える程の白い光。
正面、左右、上下に点在するスポットライトがカイトだけを闇の中からくっきりと照らし出していた。
眩しいスポットライトの向こう側はカイトの目には暗闇にしか映らないが、恐らく大勢の人間達が照らされたカイトを言葉通りの値踏みするような目で見つめているのだろう。
数えきれぬほど多くの視線がカイトを品定めし、次々と数字の書かれた札を上げるのだ。
その壇上でカイトが想像し、覚悟していた奴隷としての生活は、現在カイトが置かれている現実とは程遠い、暗く荒れた苦しいものであった。
実際、カイトと同じ日に競りにかけられていた華奢な少女は所有者へ引き渡された瞬間、家畜同然に首輪や手枷をはめられていた。
あの少女と自分の境遇に違いなど無い。
カイトとてそうなっていたかもしれないのだ。
違ったのは落札したのが誰であるかということだけ。
何故男は自分を鎖で繋がないのだろうか。
そんな疑問が浮かんだ瞬間、カイトの部屋のドアノブがガチャリと回された。
扉は内側から鍵を掛けられる構造になっている。
しかしこの屋敷でカイトが誰から身を守るというのか。
カイトの部屋に用があるとすれば、Mr.ハートランドだけだ。
自分の所有者が入るのに鍵をかけているはずがない。
扉がゆっくり開かれると、そこには男が立っていた。




+++

カイトの性格がちょっと迷子。
PR
Comment
color
name
subject
mail
url
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
プロフィール
HN:
紺海(こんみ)
HP:
性別:
女性
自己紹介:
ごっず【遊ジャ】
ゼアル【Vカイ・ハトカイ】
GG【ソルカイ】地平線中毒
ガンダム【宇宙世紀・未来世紀・西暦】
etc…
material by bee  /  web*citron
忍者ブログ [PR]