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長めなので小説Pにうpしようかと考えたんですが…裏と表一緒にしてからなんかあまり痛いの載せるの恥ずかしくなって:(;゙゚'ω゚'):
最近変な話しか思い浮かばない自分そんなに心が貧しいのかなと不安になりつつ(笑)
以前ネタとして言ったこともある、風ジャのジャックg☆kan話で実は夢オチでしたー。のネタだったんですが。
夢オチじゃなくなってしまいました(ええええ)
というわけで救いが無いです。
暗いし痛いです。
なんかみんな病んでそうです。
一番やばいのはきっと私ですが。
\(^o^)/
閲覧お気をつけください。
あ、ちなみににょたジャックです。おっぱいまったく出てこないけどにょたジャで書いてます。
口調はいつも通り一人称「オレ」で男言葉なんですが。
にょたジャなので苦手な方はご注意くださいませ。
おっと、R18です。
年齢に達していない方はご遠慮下さい。達している方もお気をつけて。
今日はアニ感無しです。また後日まとめてー。
+++
【ATTENTION】
R18描写あり。(過度な期待も裏切られると思います←)
遊→←ジャ(プラトニック)だけど中身は風ジャ(※レ◯プ)です。
しつこいようですが女体化です。何故女体化かというとその方が◯姦の絶望感が強いかと。
孕むか孕まないかはまた別として。
救いもないし、毎度オチらしきものも行方不明です。
それでも良ければスクロール。
+++
『強欲なまでに』
数本目のビールに少し口をつけたところで、風馬が時計に視線を向けた。
知らぬうちにもう日付が変わってしまっていたようだ。
風馬が送って帰るわけにも、ジャックが自力で帰るわけにもいかない状態である。
ジャックの前にも空になった空き缶が数本転がっているこんな酔っぱらいに、タクシーを呼んでまで帰れと言い出さない程度には風馬とジャックの関係は密なものだと自覚していた。
「今日はもう遅いから泊まって行くと良い。……もっとも、ジャックさえ良ければだけど」
「そうか?ならお言葉に甘えるとしよう。少し待ってくれ、連絡してくる」
そう言ってジャックは携帯電話を開いた。着信履歴には同じ名前がずらりと数分間隔で並んでいるが、別段驚くことはしない。
つい先ほども携帯が着信を知らせて震えていたのを見たばかりだ。
ジャックはその一つに掛け直した。
ルルル…と呼び出し音が鳴りかけた瞬間、愛しい幼馴染みの慌てた声が聞こえてくる。
「ジャック!何時だと思っているんだ、こんな遅くまで連絡の一つも寄越さないで」
「あぁ、遊星。悪かった。だが子供でもあるまいし大丈夫だ」
「そう言う問題じゃない。ジャックは女なんだ、こんな遅くまで出歩いて、もし何かあったら……」
「それなら何の問題もない。今夜は風馬の家へ泊めてもらうから心配するな」
「何だと…?」
すぐさま怪訝そうな返事が返ってきた。
これはかなり不安になっているに違いないと、ジャックは電話の向こうの遊星を思い浮かべながら口許を綻ばせた。
ジャックと遊星は性別こそ違うものの、幼い頃から常に一緒に育ってきた幼馴染だ。
自然な流れでジャックは幼馴染みの遊星を好きになり、ジャックは遊星も同じ気持ちであると察していた。
遊星は物静かな男で、面と向かって好きだと言葉にされたことは一度もない。それでも、お互いが一番大切であると分かっていた。小さい頃はそれでも十分だった。
しかし数年の月日が経ち、ジャックも遊星も年頃になった頃。
心が通じ合うだけで幸せなどというプラトニックな関係だけでは飽き足らず、ジャックはもっと深いところで遊星と繋がりたいと望み始めた。
そんなジャックとは思考も性格も対照的な遊星は、単に奥手なのか淡白なのか度重なるジャックの猛アピールに全く動じる素振りすらなく、ジャックは煮え切らない日々を過ごすばかりだった。
どうすれば遊星は自分を見てくれるのか。どうすれば、遊星は自分を求めてくれるのか。
遊星に構って欲しい一心でジャックは最近出会った風馬と懇意にした。
流石に他の男と仲良くしていれば嫉妬の一つや二つはするのではないかと風馬に協力を頼み込んだのだ。
優しい風馬は少し呆れたように、それでも快く引き受けてくれた。
目論みは今のところ順調だ。電話の向こうで遊星が珍しく声を荒げる。
「駄目だ、途中まで迎えにいくから帰ってこい」
迎えに行く、その言葉に嬉しさが込み上げた。
遊星に心配されている、遊星に愛されている。
普段口数の少ない遊星の言葉一つ一つがジャックにはとても貴重なものだった。
遊星に自分の行動を規制されることなど、普段はまずありえない。
「帰ってこい」と言われる度に遊星に求められているんだと実感できた。
無口な遊星はジャックの寂しさを感じ取ってそっと手を握ってくれるような心優しい男だが、それだけでは足りないのだと、遊星にわかって欲しかったのだ。
外泊すると聞いて声を荒らげた遊星にジャックは期待をした。心配のあまり痺れを切らして風馬の家まで迎えに来てくれるかもしれない。
他の男のもとから颯爽と自分を攫いに現れる遊星はどんなに格好良いか。想像しただけでジャックの胸には愛しさが込み上げてきた。
「帰ってこいだと?無茶を言うな。オレに飲酒運転させる気か遊星」
「……まさか酒を飲んでいるのか」
「それ以外の何がある?…まぁそう言うわけだ。明日には帰る」
「な、ジャック待て!危ないから…」
パチン、と携帯を閉じてジャックは笑みを浮かべた。
室内に戻ったジャックに風馬が問いかける。
「どうだ、遊星は許してくれた?」
「いや。流石に驚いたのか珍しく取り乱した様子だったな。風馬にも聞かせてやりたかったくらいだ」
電話の向こう側を思い浮かべながらくつくつと笑うジャックを眺めながら、風馬は苦笑を浮かべて言った。
「…遊星はジャックが大切なんだよ」
「ふふ。これも風馬の協力のおかげだ!恩にきるぞ」
大切にされているのは痛いほどよく分かる。ただ、ジャックの遊星への想いはもうそんな優しさだけでは満たされぬのだ。
そわそわと浮き足立つ自分を落ち着かせるように、ソファーに戻ったジャックは飲みかけだったビールを一気に煽った。
きっと遊星はここへ向かって来ている。確信に近い予感がジャックにはあった。
酔いが回ったのか良い感じに気分が高揚していたジャックは、風馬の目が不意に細められたことに気づかなかった。
「なぁ」
心なしか風馬がジャックとの距離を詰める。同じソファーに腰かけることなど一度や二度のことではないのに、近づいた距離によりぐっと風馬の体温を感じてジャックは息を飲んだ。
恐る恐る見上げれば互いの息が掛かるほど近く、いくら親しい友人とは言え普段他人とこんなに接近することなどまずありえないジャックはほんの少したじろぐ。
「風馬…?…近…」
近い、と言い終わらぬうちにぐらりと視界が反転していた。
柔らかいソファーに体を埋める衝撃に、押し倒されたのだと理解する。
「ッ…何を…」
思わず宙に伸ばした腕を捉えられ、頭上に押さえつけられた。
体の自由を奪われ、気付けば腹を跨ぐように風馬が馬乗りになっている。
「な、なんの真似…」
組みしかれ未だ状況がつかめず混乱するジャックにポツリと風馬が口を開いた。
「ジャック……。俺も男だってことわかってるのか?」
「かざ…」
ジャックの言葉を遮るかのように風馬は白く細い首筋に吸い付きながらジャックを見上げた。
「っあ…!」
首という急所を吸われ、ジャックは喉をひきつらせた。恐怖か、それとも別の感情か、ジャックはか細い声を上げる。
「ずるいなジャックは」
強く吸い上げた首筋には鬱血の後がくっきりと浮かび上がっていた。
愛しそうに舌を這わせ、その柔肌に尖った犬歯を押し付けるとジャックがびくりと肩を戦慄かせる。
薄い皮膚のすぐ下でどくどくと頸動脈が脈打っていた。このまま牙を突き立てれば、このか弱い獲物は手に入るのだろうか。
押さえ付けた腕にはぐっと力が込められており、少ない体力を削りながら尚も抵抗を続けている。
身長はそれほど変わらないと言えど、やはり男と女では力の差は歴然としていた。それは聡い彼女にもわかっているだろうに、今にも腕を振り解かんと足掻くジャックは本当に気高く美しい。
そんなジャックだから俺は……。
こんなにも病的に、手に入れたいと……暴きたいと思うのだろうか。
「っ離せ…っ…!」
ジャックの表情が苦痛に歪む。その歪みすら誇り高く映る。
誰のものにもならないと、いっそ誰のものにもならなければ手に入れたいなどと思わなかったかもしれない。
「そんな誘うような顔されたらますます抑えなんてきかない」
「やめてくれ、風馬…」
腕の抵抗が弱まる。浅い呼吸を繰り返しながらジャックが怯えたように、友人という幻想に縋るように声を震わせた。
「お前はこんなやつじゃ…」
「俺の何を知ってるんだ」
「え…」
風馬の一言にぐっと心臓を掴まれる思いだった。
「俺がどんな目でジャックを見ていたか知ってるとでも?それとも、知ってて誘ってた?」
「ち…違う…」
愕然と見上げたその表情に優しかった友の面影は無い。
友人だと思っていた。
ただの友人としか、見ていなかった。
それがジャックの我儘を笑顔で聞いてくれた風馬の優しさに甘えていたのだと、風馬の好意を利用していたのだと気付いた時には既に手遅れで。
「風馬、すまない…。だが、お前はオレにとって…」
「もう良いんだ」
「!」
突き放されたような、諦めにも似た言葉。
「ジャックが俺のものにならないのなら、せめて良い友人でも良いと思ってた…」
「…か…」
「でもやっぱり友人は辛いんだ。ジャックが他の男のものだと見せつけられるのはもう耐えられない。嫌われてもいい。二度と会えなくても、最後にジャックを抱けるのなら構わない」
「いやだ、かざ、……や…っ」
掴み上げて一纏めにした両腕に、キンと冷たいものが押し付けられる。
がちゃんと金属のぶつかる音がしてジャックはそれが手錠であると知れた。
「風馬……ッ」
「ジャック、愛してる」
「ッ……ふ、…っう…!」
くぐもった声は小さく、しかし時折与えられる強い快感にガクガクと爪先を震わせていた。
びくびくと強ばるしなやかな脚はふらふらと宙をさ迷っている。
腰を浮かせるように持ち上げられながら抱えられたその先には深々と風馬の性器が埋もれ、前後に腰を揺する動きにつられてはぎりぎりまで引き抜き、また再び根本まで埋め込まれるを繰り返していた。
どんなに風馬が愛していようともこの行為は歴とした強姦に違いなかった。
それでも風馬はジャックに痛い思いはさせまいと入念な前戯を怠りはしなかった。
嫌がるジャックからゆっくりと十分すぎるほど時間をかけて快感を引きずり出して、それが更にジャックを苦しめた。
理性ではどうにもならない快楽に、けれど後ろめたさから声を上げ逃れることもできず。
いっそのこと自業自得なのだと揶揄してくれれば、痛いだけであればどんなに楽であったか。
ジャックは口にネクタイを噛まされながら風馬から顔を反らして啜り泣いた。
恋人への不貞に思わず舌を噛もうとしたのを風馬に制されたのだ。
流れる涙は怒りか悲しみか、それとも快感から来るものなのか。様々な感情がない交ぜになって、ジャックにさえもうわからない。
ただ声を噛み殺しながら力なく風馬を見上げた時、ジャックの頬にぱたりと透明な雫が降った。
「…ジャック――」
大きく揺さぶられ頭が真っ白になる。
ぞくぞくと背筋を駆け上った快感に意識を手放すその瞬間。
涙で歪んだ風馬の悲痛な表情にジャックは今更ながら気づいてしまった。
オレは何故、お互い好き会うだけのささやかな幸せで満足出来なかったのか。
何故、こんなにも強い風馬の想いに気付くことが出来なかったのか。
どんなに深く後悔しても、今となっては何もかもが遅すぎたのだ。
最近変な話しか思い浮かばない自分そんなに心が貧しいのかなと不安になりつつ(笑)
以前ネタとして言ったこともある、風ジャのジャックg☆kan話で実は夢オチでしたー。のネタだったんですが。
夢オチじゃなくなってしまいました(ええええ)
というわけで救いが無いです。
暗いし痛いです。
なんかみんな病んでそうです。
一番やばいのはきっと私ですが。
\(^o^)/
閲覧お気をつけください。
あ、ちなみににょたジャックです。おっぱいまったく出てこないけどにょたジャで書いてます。
口調はいつも通り一人称「オレ」で男言葉なんですが。
にょたジャなので苦手な方はご注意くださいませ。
おっと、R18です。
年齢に達していない方はご遠慮下さい。達している方もお気をつけて。
今日はアニ感無しです。また後日まとめてー。
+++
【ATTENTION】
R18描写あり。(過度な期待も裏切られると思います←)
遊→←ジャ(プラトニック)だけど中身は風ジャ(※レ◯プ)です。
しつこいようですが女体化です。何故女体化かというとその方が◯姦の絶望感が強いかと。
孕むか孕まないかはまた別として。
救いもないし、毎度オチらしきものも行方不明です。
それでも良ければスクロール。
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『強欲なまでに』
数本目のビールに少し口をつけたところで、風馬が時計に視線を向けた。
知らぬうちにもう日付が変わってしまっていたようだ。
風馬が送って帰るわけにも、ジャックが自力で帰るわけにもいかない状態である。
ジャックの前にも空になった空き缶が数本転がっているこんな酔っぱらいに、タクシーを呼んでまで帰れと言い出さない程度には風馬とジャックの関係は密なものだと自覚していた。
「今日はもう遅いから泊まって行くと良い。……もっとも、ジャックさえ良ければだけど」
「そうか?ならお言葉に甘えるとしよう。少し待ってくれ、連絡してくる」
そう言ってジャックは携帯電話を開いた。着信履歴には同じ名前がずらりと数分間隔で並んでいるが、別段驚くことはしない。
つい先ほども携帯が着信を知らせて震えていたのを見たばかりだ。
ジャックはその一つに掛け直した。
ルルル…と呼び出し音が鳴りかけた瞬間、愛しい幼馴染みの慌てた声が聞こえてくる。
「ジャック!何時だと思っているんだ、こんな遅くまで連絡の一つも寄越さないで」
「あぁ、遊星。悪かった。だが子供でもあるまいし大丈夫だ」
「そう言う問題じゃない。ジャックは女なんだ、こんな遅くまで出歩いて、もし何かあったら……」
「それなら何の問題もない。今夜は風馬の家へ泊めてもらうから心配するな」
「何だと…?」
すぐさま怪訝そうな返事が返ってきた。
これはかなり不安になっているに違いないと、ジャックは電話の向こうの遊星を思い浮かべながら口許を綻ばせた。
ジャックと遊星は性別こそ違うものの、幼い頃から常に一緒に育ってきた幼馴染だ。
自然な流れでジャックは幼馴染みの遊星を好きになり、ジャックは遊星も同じ気持ちであると察していた。
遊星は物静かな男で、面と向かって好きだと言葉にされたことは一度もない。それでも、お互いが一番大切であると分かっていた。小さい頃はそれでも十分だった。
しかし数年の月日が経ち、ジャックも遊星も年頃になった頃。
心が通じ合うだけで幸せなどというプラトニックな関係だけでは飽き足らず、ジャックはもっと深いところで遊星と繋がりたいと望み始めた。
そんなジャックとは思考も性格も対照的な遊星は、単に奥手なのか淡白なのか度重なるジャックの猛アピールに全く動じる素振りすらなく、ジャックは煮え切らない日々を過ごすばかりだった。
どうすれば遊星は自分を見てくれるのか。どうすれば、遊星は自分を求めてくれるのか。
遊星に構って欲しい一心でジャックは最近出会った風馬と懇意にした。
流石に他の男と仲良くしていれば嫉妬の一つや二つはするのではないかと風馬に協力を頼み込んだのだ。
優しい風馬は少し呆れたように、それでも快く引き受けてくれた。
目論みは今のところ順調だ。電話の向こうで遊星が珍しく声を荒げる。
「駄目だ、途中まで迎えにいくから帰ってこい」
迎えに行く、その言葉に嬉しさが込み上げた。
遊星に心配されている、遊星に愛されている。
普段口数の少ない遊星の言葉一つ一つがジャックにはとても貴重なものだった。
遊星に自分の行動を規制されることなど、普段はまずありえない。
「帰ってこい」と言われる度に遊星に求められているんだと実感できた。
無口な遊星はジャックの寂しさを感じ取ってそっと手を握ってくれるような心優しい男だが、それだけでは足りないのだと、遊星にわかって欲しかったのだ。
外泊すると聞いて声を荒らげた遊星にジャックは期待をした。心配のあまり痺れを切らして風馬の家まで迎えに来てくれるかもしれない。
他の男のもとから颯爽と自分を攫いに現れる遊星はどんなに格好良いか。想像しただけでジャックの胸には愛しさが込み上げてきた。
「帰ってこいだと?無茶を言うな。オレに飲酒運転させる気か遊星」
「……まさか酒を飲んでいるのか」
「それ以外の何がある?…まぁそう言うわけだ。明日には帰る」
「な、ジャック待て!危ないから…」
パチン、と携帯を閉じてジャックは笑みを浮かべた。
室内に戻ったジャックに風馬が問いかける。
「どうだ、遊星は許してくれた?」
「いや。流石に驚いたのか珍しく取り乱した様子だったな。風馬にも聞かせてやりたかったくらいだ」
電話の向こう側を思い浮かべながらくつくつと笑うジャックを眺めながら、風馬は苦笑を浮かべて言った。
「…遊星はジャックが大切なんだよ」
「ふふ。これも風馬の協力のおかげだ!恩にきるぞ」
大切にされているのは痛いほどよく分かる。ただ、ジャックの遊星への想いはもうそんな優しさだけでは満たされぬのだ。
そわそわと浮き足立つ自分を落ち着かせるように、ソファーに戻ったジャックは飲みかけだったビールを一気に煽った。
きっと遊星はここへ向かって来ている。確信に近い予感がジャックにはあった。
酔いが回ったのか良い感じに気分が高揚していたジャックは、風馬の目が不意に細められたことに気づかなかった。
「なぁ」
心なしか風馬がジャックとの距離を詰める。同じソファーに腰かけることなど一度や二度のことではないのに、近づいた距離によりぐっと風馬の体温を感じてジャックは息を飲んだ。
恐る恐る見上げれば互いの息が掛かるほど近く、いくら親しい友人とは言え普段他人とこんなに接近することなどまずありえないジャックはほんの少したじろぐ。
「風馬…?…近…」
近い、と言い終わらぬうちにぐらりと視界が反転していた。
柔らかいソファーに体を埋める衝撃に、押し倒されたのだと理解する。
「ッ…何を…」
思わず宙に伸ばした腕を捉えられ、頭上に押さえつけられた。
体の自由を奪われ、気付けば腹を跨ぐように風馬が馬乗りになっている。
「な、なんの真似…」
組みしかれ未だ状況がつかめず混乱するジャックにポツリと風馬が口を開いた。
「ジャック……。俺も男だってことわかってるのか?」
「かざ…」
ジャックの言葉を遮るかのように風馬は白く細い首筋に吸い付きながらジャックを見上げた。
「っあ…!」
首という急所を吸われ、ジャックは喉をひきつらせた。恐怖か、それとも別の感情か、ジャックはか細い声を上げる。
「ずるいなジャックは」
強く吸い上げた首筋には鬱血の後がくっきりと浮かび上がっていた。
愛しそうに舌を這わせ、その柔肌に尖った犬歯を押し付けるとジャックがびくりと肩を戦慄かせる。
薄い皮膚のすぐ下でどくどくと頸動脈が脈打っていた。このまま牙を突き立てれば、このか弱い獲物は手に入るのだろうか。
押さえ付けた腕にはぐっと力が込められており、少ない体力を削りながら尚も抵抗を続けている。
身長はそれほど変わらないと言えど、やはり男と女では力の差は歴然としていた。それは聡い彼女にもわかっているだろうに、今にも腕を振り解かんと足掻くジャックは本当に気高く美しい。
そんなジャックだから俺は……。
こんなにも病的に、手に入れたいと……暴きたいと思うのだろうか。
「っ離せ…っ…!」
ジャックの表情が苦痛に歪む。その歪みすら誇り高く映る。
誰のものにもならないと、いっそ誰のものにもならなければ手に入れたいなどと思わなかったかもしれない。
「そんな誘うような顔されたらますます抑えなんてきかない」
「やめてくれ、風馬…」
腕の抵抗が弱まる。浅い呼吸を繰り返しながらジャックが怯えたように、友人という幻想に縋るように声を震わせた。
「お前はこんなやつじゃ…」
「俺の何を知ってるんだ」
「え…」
風馬の一言にぐっと心臓を掴まれる思いだった。
「俺がどんな目でジャックを見ていたか知ってるとでも?それとも、知ってて誘ってた?」
「ち…違う…」
愕然と見上げたその表情に優しかった友の面影は無い。
友人だと思っていた。
ただの友人としか、見ていなかった。
それがジャックの我儘を笑顔で聞いてくれた風馬の優しさに甘えていたのだと、風馬の好意を利用していたのだと気付いた時には既に手遅れで。
「風馬、すまない…。だが、お前はオレにとって…」
「もう良いんだ」
「!」
突き放されたような、諦めにも似た言葉。
「ジャックが俺のものにならないのなら、せめて良い友人でも良いと思ってた…」
「…か…」
「でもやっぱり友人は辛いんだ。ジャックが他の男のものだと見せつけられるのはもう耐えられない。嫌われてもいい。二度と会えなくても、最後にジャックを抱けるのなら構わない」
「いやだ、かざ、……や…っ」
掴み上げて一纏めにした両腕に、キンと冷たいものが押し付けられる。
がちゃんと金属のぶつかる音がしてジャックはそれが手錠であると知れた。
「風馬……ッ」
「ジャック、愛してる」
「ッ……ふ、…っう…!」
くぐもった声は小さく、しかし時折与えられる強い快感にガクガクと爪先を震わせていた。
びくびくと強ばるしなやかな脚はふらふらと宙をさ迷っている。
腰を浮かせるように持ち上げられながら抱えられたその先には深々と風馬の性器が埋もれ、前後に腰を揺する動きにつられてはぎりぎりまで引き抜き、また再び根本まで埋め込まれるを繰り返していた。
どんなに風馬が愛していようともこの行為は歴とした強姦に違いなかった。
それでも風馬はジャックに痛い思いはさせまいと入念な前戯を怠りはしなかった。
嫌がるジャックからゆっくりと十分すぎるほど時間をかけて快感を引きずり出して、それが更にジャックを苦しめた。
理性ではどうにもならない快楽に、けれど後ろめたさから声を上げ逃れることもできず。
いっそのこと自業自得なのだと揶揄してくれれば、痛いだけであればどんなに楽であったか。
ジャックは口にネクタイを噛まされながら風馬から顔を反らして啜り泣いた。
恋人への不貞に思わず舌を噛もうとしたのを風馬に制されたのだ。
流れる涙は怒りか悲しみか、それとも快感から来るものなのか。様々な感情がない交ぜになって、ジャックにさえもうわからない。
ただ声を噛み殺しながら力なく風馬を見上げた時、ジャックの頬にぱたりと透明な雫が降った。
「…ジャック――」
大きく揺さぶられ頭が真っ白になる。
ぞくぞくと背筋を駆け上った快感に意識を手放すその瞬間。
涙で歪んだ風馬の悲痛な表情にジャックは今更ながら気づいてしまった。
オレは何故、お互い好き会うだけのささやかな幸せで満足出来なかったのか。
何故、こんなにも強い風馬の想いに気付くことが出来なかったのか。
どんなに深く後悔しても、今となっては何もかもが遅すぎたのだ。
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