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オリジ版権含めてですが。あっちやったりこっちやったりしてた。
で、2007年の11月キスクBDの予定で打ってたネタがそれなりにプロットの流れになってきたので途中経過をば。
続きを読むから読めますです。
ちなみにタイトルにもありますが未完ですので。
で、まだ分からないけどとりあえずGG2書く時のために(あるかわからないけど)格ゲー時代の2人の関係をはっきりさせておきたいなぁという連作企画だったりします。
今回の含めて2作品…で一応ハッキリさせるつもりではあります。長文だろうけど。
HAPPY BIRTHDAY⇒Promise⇒擦れ違う想い⇒月明かり(仮)⇒歯車(仮)となる予定は未定。
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蟹農協愛してるけど、やっぱりソルカイとは目指す方向性が違うのでやっぱりどちらかを捨てるのは無理だな。
ソルカイは他のカップリングでは出来ない、もっと深いところで悩んだり考えたり足掻いたりさせたい。
そうだな、まるで昼ドラのようなドロドロした感情に振り回されつつより深く理解し合うと良いよ(*´Д`)/ヽァ/ヽァ俺キモイな!!!www
月の綺麗な夜だった。
冬の澄んだ夜空に薄く雲が影を落とし、身を切るような寒さが風と共に頬を撫ぜる。
男は用事があってパリへ来ていたのだが、しかしその足は人通りの少ない路地裏を通り抜け、パリ市街から離れた郊外へと向かっていた。
最後の人家から遠く歩いた荒地で、男は無造作に後ろを振り返った。
「ここいらで文句ねぇだろう」
暗闇に声を投げる。見渡す限り誰の姿も見えなかったが、誰もいるはずのない空間からその女は現れた。
「あら、バレちゃってたの…つまんないわね」
明るすぎる月光が凹凸のハッキリとした女の身体を浮き彫りにしていく。
まず目に付くのは全身を血に染めたような、鮮やかで艶のある緋色のエナメル。
女は大きく胸元の開いた赤い服を纏っており、その豊満な身体を惜しみなく晒している。
女のすぐ傍で、浅葱色のギターが何に支えられるわけでもなく、宙に浮いていた。女の持つ強大な力が、ギターを支える腕を必要としていないのだ。
妖艶な雰囲気に似合った猫撫で声が静寂の闇を刺すように響いた。
「別にどこでも構わないんだけど…もっとも、こんなとこまで連れ出したのはアンタの方じゃない。どういう風の吹きまわし?」
「つべこべ言ってねーで、さっさと野郎の居場所を吐きやがれ」
得物を包んでいた麻布を無造作に捨て去ったソルは現れた封炎剣の切っ先に炎を纏わせると、女めがけて力任せに振るい薙いだ。
瞬時に迫ってくる熱塊に怯む様子も見せず、女は軽々と宙へ舞った。
「ハッ!いい加減ウゼエんだよ!テメエは一生、地べたを這いずってんのがお似合いだぜ!」
女の指先がギターの弦に触れ、弾く。
「掻き鳴らしてやるよ!」
女の爪弾いたギターの音は強力な衝撃波を生み、女を中心にして放射状に広がった。
波は付近の岩や木々を破壊しながら、その反動でさらに巨大な音波となってソルへと襲い掛かる。
「…ちィ!」
「あっはっは!何もできないままイっちまいなァ!!」
一切の良心さえ持ち合わせていないように、女の紅く彩られた爪は無慈悲に振り下ろされた。張り詰めた弦が切れんばかりの勢いで女は相手を傷つけるためだけに己の愛機を嘶かせた。
周りの障害物に反響し、耳をつんざくようなハウリングが起こる。
ビリビリと肌を振るわせる衝撃が体の中を暴れまわる感覚にぐらりと視界が揺れる。脳天を直接わしづかみされたかのような痛みに血管がどくどくと脈打った。
ギターを離れたそれすらも攻撃の意思を持っているかのように、目に見えない力は容赦なくソルの肢体を痛めつけた。
僅かな空気の歪みを基に、ソルは本能が知らせる勘と予測に従い強襲から飛び退く。
「調子に乗ってんじゃねえッ!!」
額から流れた血が鼻筋を伝うのも気に留めず、ソルは封炎剣を握り締め、振るった。
目に見えない剣の軌道を補うかのように、ソルの発生させた炎の塊は膨大な質量を持って女へと駆けた。
迫り来る熱の塊を女は左手を軽く振って薙ぎ払う。指先に感じた熱量に微かに眉を顰め、女は赤く紅の引かれた唇をぎりっと噛み締めた。
「プレリュードの分際で! 引き際をわきまえな!」
激しいギターの音、それを増長させるかのような女の罵倒に眩暈がする。
ソルは頭を振ってそれらを振り払い、女の僅かなスキに付け入り業火を放つ。
内から溢れ出る炎の気配が女だけでなく空間まで支配する。一瞬にして、乾いた空気はちりちりと喉奥を焼いた。
「てめぇ…いつまで縋ってるつもりだ?てめぇみてーな実験体のことなんて、あのお方がいつまでも覚えてるわけねぇんだよ!」
「減らず口を叩く余裕はあるみてぇだなァ」
ソルが不敵に笑みを浮かべると、女は酷く気分を害した。
虫唾が走る。目の前のたかだか愚かな人間ひとつに、自分が…あのお方が心乱されているのが我慢ならない。
「殺すなって言われてたが…やっぱテメェはここで死にな!」
つんざくような女の金きり声にソルは咄嗟に我が身を庇った。
女の周囲のどす黒い空気が変化し、力の対流が生じた。
血で染め上げたような真紅のギターが咆哮を上げる。
紅の楽師。彼女の恐ろしさはそこにあった。
どんなに耳を塞いだところで、音に乗った女の狂気は振動となって体を襲う。
「ッ……!」
がくりと男は膝をついた。
男は憔悴しきった様子でゼェゼェと肩を上下させている。
見た目ほど、中身のダメージは少なくはない。
特に脳への衝撃が溜まっていた、血流が激しく変化し、絶えず血管が拡がり脈打っていた。
「ソル…!」
声がしたのは、頭を揺する頭痛に思わず眼を瞑った時だった。
「どうやら役者がそろったようだぜ?」
女の狂喜に弦が鳴いた。
+++
月明かりを背に、女は恍惚とした笑みを口元に張り付かせていた。
逆光の僅かな光さえ反射させ七色の虹彩を放つ瞳は、薄い笑みを浮かべるその表情とは異なり、女の退屈気な眼差しが自らの落とす影の先にいる人物達へと向けられた。
暗闇に浮かび上がる眼下の影は2つ。
女は自分へ向けられる嫌悪と畏怖の視線を感じて背筋を震わせた。
「イイねぇ、その眼。…ゾクゾクするぜェ…」
嘲笑とも取れる酷薄な口元が艶を含んだ声で呟く。
小さなはずのそれはしかしはっきりと空間を響かせ、2人の耳に届いた。
酷く落ち着かない空気が漂っていた。
ゆるやかな風が不快だと感じながら、目の前で膝をつく男の背中と、風に棚引く黒く長い髪を凝視める。
愕然と…そう、信じられなかった。
膨大な力の衝突を感じてカイが2人を見つけた時には、既にその男は劣勢に立たされていた。
男は全身から溢れる法力をセーブする余裕も無く、手当たり次第に周囲の物を燃やし尽くしている。
そこで初めてカイは男の髪の揺らめきが風のせいではないことを悟った。
ソルが纏う肌を突き刺すかのような殺気がその場の空気を食らっている。
熱風が頬を撫でる。ジリジリとした痛みに、カイは言葉を失った。
見覚えのある赤い背中は、自分が追い求めて止まないものであった。
追い求め、そしてカイが触れることすら出来なかった圧倒的な力が、今それ以上の力を前に成す術なく押し負けていた。
愕然とするカイの様子を愉しげに眺めていた女は、不意に甘い声を落とした。
「ソイツが何をしたか…知ってる?坊や」
天使の声で囁かれる悪魔の問いかけ。
カイの青い瞳が月明かりに照らされ、女を射る。
その眼差しに女は再びゾクリとするような妖艶な笑みを返した。
「その女の話を聞くんじゃねぇ…!」
横で片膝を付いていた男が怒鳴った。いつも冷静でどこか冷めた節のある男にしては珍しく、剥き出しの感情が空間を痺れさせた。
荒く呼吸音を響かせながらソルは口元の血を拭い取り、剣を支えにして立ち上がった。
「ソル!!」
思わずカイが声を掛けたのは、見慣れた背中の見覚えのない頼りなさが酷く痛ましかったからに他ならない。
これは、本当にあのふてぶてしく、圧倒的で、いつもシニカルな笑みさえ浮かべ他人を見下しているあのソル=バッドガイなのだろうか。
こんな満身創痍なソルは見たことがない。
いや…かつて…。
カイは背筋が凍る感触を覚えた。すっと冷や汗が伝い落ちる。
一度だけ、こんな光景を目にしたことがある。
圧倒的な力の前に無力な自分は、ただ背中に庇われ成り行きを見ることしかできなかった、己の概念が揺れ、崩れ落ちたあの時。
ソルがジャスティスを殺した、あの時以来初めてのことだった。
ぶるりと肌が粟立った。
あのソルが、ここまで痛めつけられるなんて…。
張り詰める空気の先に、赤い人影があった。
満月を背に、白い輪郭が漆黒の空にくっきりと浮かび上がる。
その異常さに、カイは言葉を発するまでもなく剣を構える先を定めた。
「大丈夫ですか、ソル」
「カイ…下がってろ」
ソルと女を隔てるように、くず折れたソルの前にカイが立ちふさがる。
月夜に輝く白い刀身は銀色の光を反射させ、女の真紅の姿をそこに映した。
向けられた剣を一瞥し、カイを眺めやって女は興奮に乾いた唇を真赤な舌でぺろりと舐め上げ、そのままゆっくりと弧を描く。
「あははははっ!お姫様に守られるなんざ、イイザマじゃねーか、背徳の炎!」
「っるせェ!!」
カイの静止を振り切り、ソルは傷だらけの体で女の間合いに飛び込んだ。
ソルが懐に飛び込む前に、女は掲げ持ったギターを勢い良く爪弾く。
「近づくんじゃねえよ!」
目に見えない攻撃がソルを襲った。音を操る魔女の攻撃は、目に見える以上に体内の組織を破壊しているだろう。
いくら平静を装ったとしても、ソルの体は明らかに疲弊していた。
地面に強く頭を打ち付けたソルと女との間に立ち、カイは剣を構えた。
「それ以上は私が相手です!」
握った剣に力をこめる、カイの意識通りそれは安定した波となって、瞬時にプラズマを成形した。
「おおこわ…」
言葉とは裏腹に楽しそうな笑みをたたえたまま、女はふわりと地面に降り立った。
細く長い指先を彩る赤い爪が、ギターの弦を緩やかに弾いていく。耳に心地良いはずの低音が、不気味な振動を地面に伝えていた。
ゆっくりとカイの方へと歩み寄る女を注意深く凝視しながら、カイは改めてその女を眺めた。
「貴女は一体…」
「あら、私は人間よ。でも…」
角度によって色を変える女の瞳が流れるようにカイの背後にいる男を捕らえた。
「そいつは違う。わかってるんでしょう?」
「!」
女がソルの正体を知っていることに一瞬の狼狽を見せたカイを、女は高らかにあざ笑った。
「人類の希望、団長様が人間に仇名すってか?コイツは見物だぜ。そこで這いつくばってる男がギアを生み出したってのに、そいつを庇うか、人類の希望さんよォ!」
「な…に…?」
「くそ…ッ!耳を貸すな!」
「遅えんだよッ!!」
ソルの叫び声と同じく、女の肩口に純白の翼が現れ、女が手を振り下ろした瞬間、爆発的な音と力がカイとソルを容赦なく襲った。
「ひゃははははッ! 何も知らないお綺麗な坊や! せいぜい苦しみながら這いずりな!」
女の体が雲間の影に覆われ、甲高い笑い声だけが漆黒の闇の中で狂ったように響いていた。
雲が晴れ、月明かりが再び降り注いだ時には既に女の姿は雲影と共に消え去っていた。
+++
8
“ I am the first and the last, ”
says the Load God Almighty, who is, who was, and who is to come.
──新約聖書ヨハネの黙示録第一章第八節より引用
酷い頭痛がした。
暗闇の底に終わりなく落ちていくような、不快感。
このまま消えてしまうのか…。
何もできず、たった一人の友の仇をとることも叶わず、自分はここで果ててしまうのだろうか。
『 』
(誰だ…)
暗闇の底に赤い光が洩れていた。
声はそこから聞こえていた。
(何だ…)
地の底から頭に直接響くかのような声。
深く暗い、地響きに似た唸る様な声がソルの脳内に反響を残す。
(何者だ、テメェ…)
その時、鮮明になった声が暗い光の中から流れ込んできた。
『この手を取れ』
手を伸ばせば触れられる。しかし触れることは憚られた。
(テメェは何者だ)
ソルの問いに、はじめてその声は答えを返した。
『I am the first and the last』
私はお前自身。
──はじまりであり、終わりのもの。
『お前はまだ死なない』
見えない声がそう告げた瞬間、ソルの身体は焼け付くような赤い光に飲み込まれていた。
+++
眩しさを感じ、ソルはゆっくりと目を覚ました。
見覚えのある、華美とはいかないまでも、気品に満ちた装飾の施された白い天井。
部屋の隅で揺れる淡いシェードのランプが、壁の浅い彫りを暗がりの中に浮き上がらせていた。
起き上がろうと体重をかければ、スプリングの利いたベッドはソルの体重を受け止め、しっかりとした抵抗を返してくる。
シーツから背を離したところで、ソルは全身に汗をかいていることに気がついた。
妙な夢を見た。だが、よく思い出せない。
しかしソルはあの声を知っている。不思議とそう確信していた。
体重を支えた腕には白い包帯が巻かれていた。腕だけでなく全身の痛む箇所が丁寧に清められ、その上にはきっちりと処置がしてあった。
我ながら手酷くやられたものだ。
イノの力を甘く見ていたわけではない。あの男を追う限り何度もあいまみえ、そして女を倒すのが決して楽ではないことはソル自身が思い知っていた。
だったら何故……。
油断などしていない。
あの男と直接の関係があるあの楽師を前にして、一瞬たりとも油断の出来ない状態であることは明らかだった。
ソルとて対峙が初めてではない。あの悪女があの男の側近である以上、こちらが手を抜いて勝てるような相手ではないのだ。
「俺もまだまだ落ち着きがねぇってことか…」
深追いすれば罠にはまることくらい想像に難くないはずだった。
冷静になれば勝ちの見えない戦いではなかったかもしれない、殺せないまでも、痛めつけてあの男へ挑戦状を叩きつけることくらいはできたかもしれないのに…。
「やれやれだぜ……。そう言えば…」
ふと辺りを見渡す。
ここが誰の部屋かなど、今更確認するまでもない。
もう何度…ここへ足を踏み入れたかわからない。
それに、全身に施された治療の主は間違いなくあの男だ。
あの時目の前に現れた純白の法衣、風をはらみ揺れる金糸と合わせ、ソルはふと昔のことを思い出した。
『人類最後の希望、地上に舞い降りた天の御使い』
聖騎士団内外で実しやかに囁かれていたある人物を称える言葉。
吐き気のするほど神聖化されたそれらに酷く気分の悪い思いをさせられたが、あの時現れた彼はまさに、あの時彼らが目にしていた天の御使いだったのかもしれない。
つくづくヤキが回ったもんだな、俺も。
出会いは運命だった。
そんな臭いセリフを言うつもりなど無いのだが、初めてあの青年と出会った時からまさに、それは狂いに狂った歪な歯車が偶然引き合わせた運命に他ならなかったのかもしれない。
神器を持つ者同士、いずれまたどこかで合間見えることもあろう。
団を抜ける夜、顎に蓄えた白い髭を撫でながら、飄々と言われた言葉。
あの老人は何を思い、あんな言葉を掛けたのか。今にしてようやくその真意に触れ、ソルは居心地の悪い思いをした。
気を紛らわすように頭をガシガシと掻いた時、寝室のドアがノックされた。
ノックの主は1人しかいない。
正直なところ、今どんな顔をして彼に会えば良いのだろうかと少しばかり考えあぐねたものの、どうすることも出来ずただ扉はゆっくりと開いた。
「起きていたんですね」
「…あぁ」
氷水の入ったピッチャーと真新しい包帯の乗った小さな盆を持ったカイが声をかける。
予想に反し、以前と変わらず真直ぐ向けてくる眼差しに、ソルは意表をつかれた。
「…その様子だと思ったほど心配をする必要は無いみたいですね。処置が必要な体ではないかもしれませんが、今は大人しくしていてくださ…」
二の腕に巻かれた血の滲んだ包帯を外そうと延ばされた白い手首を掴むと、一瞬だがビクリとカイの気が張った。
「……大人しくしろと…」
「聞いただろ」
「…何を」
ソルの言葉にカイは真直ぐソルの目を見つめた。
「…あの女の言う通りだ」
「……」
掴んでいた手首を離し、ソルはカイの処置の手を拒んだ。
「俺は、お前を裏切った」
胸のうちの何かを絞り出すように、しかしずっと頭の中で考えていた言い訳を並べるように、普段の様子からは信じられないほど弱い男がそこにいた。
「いや、ずっと前から裏切っていたな。…ずっと騙していた。ずっと聞きたかっただろ。ギアが何故生まれたか」
「…っ」
僅かに顔を顰めるカイに構うことなく、ソルは淡々と口を開いた。
「俺がギアを作った。あの女の言った通りだ」
「何故今話す」
「知られちまったからな。…事実だ」
冷たい視線にソルは苦笑した。
どんな気分だろうか。
自分が愛し、愛されているその人物が、自分を含め全ての人類から平和な日常を奪った恐るべき兵器、ギアを作り出した張本人だったなどと知らされて。
「弁解が欲しいわけじゃない」
淡々と紡がれた言葉。
視線を逸らした青緑の瞳が彷徨い、ベッドのシーツを見つめた。
「じゃぁ何が望みだ。俺が憎いだろう?…だが、まだテメェにくれてやる命は無い」
「どうしてお前はいつも…っ」
思わず振りかぶりそうになった右手を何とか制した。
ぎりぎりと拳を握る指先が白く、ふるふると震える様子にソルは言葉を詰まらせた。
「坊や?」
「私は……」
見つめる先にある翡翠の双眸は、凛とした強さを内に秘め、しっかりとソルを射抜いた。
「私は、まだ、坊やでしかないのか」
「なんだと?」
神妙な面持ちで何を言い出すかと思えば…。ソルは顔を顰めた。
「この際だからハッキリさせておく。私は、この世界で何が起こっているのか、自分が何をなすべきなのか、その全てが知りたいんだ」
「何…?」
「全てを知りたいなどと、驕りと言われるかもしれない。だが、私は自分の周りで起きていることの本当の理由を知りたいんだ。そのために、何が崩れようとも…私は後悔はしない」